2012年5月29日火曜日

坂東三十三観音 第28番 滑河山龍正院

IMGP9345
銚子の円福寺からやってきて県道161号線を南下すると左側に成田市指定文化財である宝篋印塔群が見えてきます。ここが千葉県ふたつめの札所である滑河山龍正院です

IMGP9336
境内入口には大きな石柱がありますが、金属で補強されていて頼りない感じです。

IMGP9334
1501~1504年に建立された仁王門は茅葺き屋根の歴史を感じさせる造りで国指定重要文化財となっています。中央にかかっている大注連縄は毎年1月8日に住民が奉納するものです。

IMGP9342
仁王像は前にある木の柱で少し見づらいです。

IMGP9343
阿形像と吽形像ですが、バランスがおかしくてユーモラスな仁王になっています。

IMGP9344
毘沙門天と道祖神です。左側の毘沙門天はしもふさ七福神めぐりのひとつになっています。坂東三十三観音巡りと別に七福神めぐりも楽しそうです。

IMGP9347
本堂に向かって左側にある弁財天堂です。こちらのほうが毘沙門天より古そうですがしもふさ七福神にはなっていません。

IMGP9387
弁財天堂の横には小さい水たまりがあります。弁天池ということなのでしょう。

IMGP9350
千葉県指定文化財となっている銅造宝篋印塔です。本堂前で高いところにあるので目立っています。台座には寄進した方々の名前がたくさん刻まれています。

IMGP9359
元禄11年(1698)に建立された本堂は千葉県の有形文化財に指定されています。朱塗りの建物は全体的に歴史を感じさせる造りで広い内部には中央に龍、左右に天女が描かれた天井画が立派でした。

IMGP9365
本堂入口を見上げると左右に白い馬が吊り下げてあります。昔、夜になると田畑を荒らしたり地元の飼馬と喧嘩したりと悪さをするので住職が今の位置に釣り上げたところ被害がおさまったということです。左甚五郎作と伝えられていることも含め第九番札所の慈光寺を思い出してしまいました。

IMGP9357
納経は本堂右手の竹垣の奥にある寺務所でお願いします。住宅兼寺務所と思われる新しい建物で納経中に世間話をしていると飴を頂きました。このような観光寺でない札所はゆっくり参拝できますし気持ちがやすらぎます。

過去の参拝履歴

第1番〜第4番札所(杉本寺、岩殿寺、安養院、長谷寺)
第5番勝福寺
第6番長谷寺
第7番光明寺
第8番星谷寺
第9番慈光寺
第10番正法寺
第11番安楽寺
第12番慈恩寺
第13番浅草寺
第14番弘明寺
第15番長谷寺
第16番水沢寺
第17番満願寺
第18番中禅寺
第19番大谷寺
第20番西明寺
第21番日輪寺
第22番佐竹寺
第23番観世音寺
第24番雨引観音楽法寺
第25番筑波山大御堂
第26番清瀧寺
第27番清瀧寺

2012年5月3日木曜日

坂東三十三観音 第27番 飯沼山円福寺

坂東三十三観音巡礼最後の県である千葉県にやってきました。千葉県最初の札所は第27番飯沼山円福寺です。

 IMGP9266
ものすごく派手な色合いの大きな看板の駐車場です。存在感はありますが落ち着かない色使いです。

IMGP9270
駐車場から銚子漁港方面に歩いていくと立派な仁王門と存在感のある立看板達。この先境内でも多くの看板に出会えます。

IMGP9273
山門の仁王像は鳥よけの金網で囲われているタイプ。

IMGP9277
境内に入ると巨大な看板があります。駐車場と同じ落ち着かない色使い。

IMGP9289
境内に入って巨大な看板に目がいってしまいましたが、正面に本堂があります。本堂手前には阿弥陀如来坐像と常香炉。右側には昔ながらのお土産屋さんがあり、観音霊場に来た気分になってきます。左側は見ると残念なのであまり見ないようにします。

IMGP9275
見ないようにすればするほど気になる左側。まずはトイレです。入口には目立つ立看板があり有料(100円)であることをうったえています。大きな看板を2つも立ててありトイレに近づくと徴収係が寄ってきそうな勢いが感じられます。この近寄りがたい雰囲気のせいでトイレを使う気になれませんでした。
ちなみに近くにある古いトイレは有料ではないため他の参拝者の方々はそちらのトイレを利用しています。新しいトイレは一体何のために作ったトイレなのか疑問に思いました。

IMGP9281
続いて左側に登場するのは二十三夜満願堂です。見どころはやはり注意書きの看板です。
「安心して参拝できますように防犯カメラが設置されています」
今まで色々な寺院を参拝してきましたが防犯カメラがないため不安で参拝できなかったことはありません。この書き方だと参拝者のために防犯カメラを設置しているような言い分です。防犯カメラがないと安心して参拝できない円福寺ならではの事情があるのでしょうか?素直に「いたずら防止のために防犯カメラを設置してあります」と書いてあるほうが気持ちよく参拝できると思いました。

IMGP9287
多額の寄付により平成21年に完成した五重塔です。やはり周囲を囲っているフェンスには注意書きの看板があります。
開扉は毎月8日(薬師縁日)11:00~12:00、毎月16日(観音縁日)15:00~16:30のようです。

IMGP9293
円福寺名物の看板と一緒に左側から本堂です。
「境内の樹木を大切に
 花や木を折らないように
 約束を守る人のみご利益あり」
最初に「境内の」とわざわざつけるところと最後の一行が残念です。

IMGP9290
銚子の人のマナーが悪いのか、お寺の方が俗っぽいのか。
「ここの境内は霊域のためペット汚物などは自身で処理お持ち帰り下さい。約束守る人のみご利益あり」
書いてあることは霊域でなくても当たり前のことです。そして最後のしめはやはり残念な一言でガッカリさせられます。
ひょっとすると、あえて悪い見本を示して気づかせる教え方なのかもしれません。

IMGP9300
本堂内に入り納経をお願いしようとすると納経は別の場所を案内されました。

IMGP9309
納経をお願いしに行こうと歩き始めると神社が見えたので寄ってみました。円福寺境内の隣にある銚港神社です。名前の通り銚子の港の神様ということでご祭神は龍蔵権現(水の神様)です。ここは円福寺の境内と違い邪魔な看板もなく落ち着いた雰囲気の境内でした。

IMGP9321
納経所まではまっすぐ進むだけであり、入り口は目立つ看板があるので間違えることなくたどり着けました。そして入口で残念看板が2つおでむかえ。参拝者が安心できるように設置した防犯カメラの案内と五重の塔を造ったのでお金を下さいの看板。太平洋戦争ですべてを焼失してしまった堂宇を再建するために多くのお金が必要であったのでしょうが、お金下さい看板が一番目立っているのは参拝者としては複雑な心境です。

IMGP9319
納経所の入口です。やはり看板のオンパレード。安心して参拝できるための防犯カメラ設置。このお寺に来る方は防犯カメラがないと安心して参拝できないようです。納経はこの中で頂きます。坂東三十三観音の札所めぐりをしている方であれば観音堂で納経できたほうが良いと思うのですが、わざわざ観音堂ではなくこちらで納経する理由がわかりません。

IMGP9320
入口右側には残念看板。最後の2行のせいで説得力がありません。
「水桶は大玄関口へ必ずもどしてください。もどさないと先祖の供養になりません」
先祖供養をだしに水桶の整理整頓を要求されます。
ちなみに円福寺のいたるところで目にする残念な注意書きの看板ですが、公式サイトの境内案内の写真(仁王門を除く)には看板が写っていません。お寺側でもこれらの看板はあまり写したくないのか、それとも看板の設置時期が最近で公式サイトの写真を撮った時期より後なのでしょうか?


・奥の院 満願寺

この満願寺には奥の院があり納経時に案内されますが今回は参拝しませんでした。参考までに以前訪れた時の感想です。

満願寺は昭和51年に出来た新しいお寺でパンフレットでは「じゅんれいのてら」を名乗り各種霊場巡りを満願成就した人が参拝するよう勧めています。普通に考えれば歴史的なものはなにもなく、場所も円福寺とは全く関係のない場所にあるお寺になんで参拝するのか疑問に思いますが、そんな疑問より更なる事業拡大ということか坂東三十三観音堂札所のひとつという位置づけから霊場巡り全体にまで守備範囲を広げています。そのため言っていること存在するものに説得力がなく、ちぐはぐな印象を受けてしまうのは私の先入観が強すぎなだけではないと思います。かなり違和感があるにもかかわらず新しいお寺を建てているということはそれだけ霊場ビジネスが儲かるということであり普通ではやらないことをさせてしまうほどのうまみがあるのでしょう。

場所は銚子電鉄の犬吠駅から地球の見える丘方面に向かうところにあり、満願寺に近づくにつれ妙に新しい建物群が嫌でも目につきます。前を通ると派手な色合いの建物が普通のお寺でない雰囲気を出しておりなにかあやしい新宗教なのではないかと中に入ることをためらわせます。そのためか、いつも境内に人気がなく、私が入った時は週末にもかかわらず私以外のお客さんに遭遇したのは2組のみでゆっくり見学することができました。

境内は、円福寺の残念なところを凝縮した感じで、注意書きの看板の数は円福寺の比ではありませんし、円福寺より大きなお金下さいの看板を見ることもできました。境内に安心して参拝できるために設置されたと思われる監視カメラもありますが、私の信心が低いためか安心できません。

私の中では悪いイメージばかりの満願寺ですが、「じゅんれいのてら」を売りにしているだけあり各種巡礼グッズ販売、霊場巡りガイドブック等の書籍出版、巡礼ツアーの開催を行っているようで、少しでも多くの人に霊場巡りを行ってもらおうとする努力は素晴らしいと思います。表示されている価格も一般的な価格であり特別高いものではありせんでした。

他の札所の中には衰退してしまい今後の保存が危ぶまれる所も多い中、円福寺を再建した手腕は経営者としては評価されるものなのでしょう。ただし、多くの参拝者が寺院に求めているであろう仏教的なありがたさ、歴史を感じさせる寺院建築等が失われてしまい、坂東三十三観音札所という看板がなければただの変わったお寺にしか見えません。私には坂東三十三観音を利用して作り上げた霊場の押し付け感がどうしても受け入れられませんでした。

このお寺は坂東三十三観音巡りとして参拝するとガッカリさせられますが、変わったお寺を見に行くということであれば他では味わえない雰囲気のお寺ですので色々と楽しめる良いお寺だと思いました。

過去の参拝履歴

第1番〜第4番札所(杉本寺、岩殿寺、安養院、長谷寺)
第5番勝福寺
第6番長谷寺
第7番光明寺
第8番星谷寺
第9番慈光寺
第10番正法寺
第11番安楽寺
第12番慈恩寺
第13番浅草寺
第14番弘明寺
第15番長谷寺
第16番水沢寺
第17番満願寺
第18番中禅寺
第19番大谷寺
第20番西明寺
第21番日輪寺
第22番佐竹寺
第23番観世音寺
第24番雨引観音楽法寺
第25番筑波山大御堂
第26番清瀧寺

2012年2月5日日曜日

坂東三十三観音 第26番 南明山清瀧寺

本堂(清瀧寺)
坂東三十三観音第26番札所である南明山清瀧寺です。第25番札所の筑波山大御堂から筑波スカイラインを通り終点である土浦市小野の分かりにくい場所にあります。小野という地名の由来は小野小町のお墓があることのようで、町おこしでは小野小町を前面に出し小町の館を作ったりしているようですが、近くにある小野小町のお墓は何故か見学禁止となっていました。

参道階段(清瀧寺)
車で来ると長い階段の参道が正面にみえます。大きな木に囲まれた参道が古寺の雰囲気を出しており気分が高まってきます。向かって左側に駐車場がありますが、駐車台数は3台程度しかありません。

安産不動(清瀧寺)
参道の階段途中にあった不動堂の中にある不動明王は安産に効果があるようです。

山門(清瀧寺)
このお寺で一番歴史があると思われる山門。山門内には阿弥陀如来像を抱く阿形像があるらしいのですが、一般の参拝者にはなんのことやらです。

納経所(清瀧寺)
境内はひっそりとしていて人影がありません。本堂左側の納経所で納経をお願いします。

焼失跡?(清瀧寺)
坂東札所であることもあり昔は七堂伽藍を備えた大寺であったようですが、天正年間(1573-1592)の兵火で消失してしまいました。その後も火災が多いようで昭和44年に江戸時代に再建された本堂がご本尊と共に焼失。昭和48年には再建中の仮堂も焼失してしまいました。現在の本堂は昭和52年に再建されたものです。境内には火災時の名残りと思われる焼け焦げた獅子がありました。かつて本堂の一部であったものでしょうか。

大師堂(清瀧寺)
真言宗のお寺であるので、境内には弘法大師が奉られている大師堂がありましたが、空海像をお地蔵さんと間違える人が多いのか面白い注意書がありました。ここで茨城県の札所は終了で次の札所から千葉県になります。

過去の参拝履歴
第1番〜第4番札所(杉本寺、岩殿寺、安養院、長谷寺)
第5番勝福寺
第6番長谷寺
第7番光明寺
第8番星谷寺
第9番慈光寺
第10番正法寺
第11番安楽寺
第12番慈恩寺
第13番浅草寺
第14番弘明寺
第15番長谷寺
第16番水沢寺
第17番満願寺
第18番中禅寺
第19番大谷寺
第20番西明寺
第21番日輪寺
第22番佐竹寺
第23番観世音寺
第24番雨引観音楽法寺
第25番筑波山大御堂

坂東三十三観音 第25番 筑波山大御堂

本堂(筑波山大御堂)
坂東三十三観音第25番札所である筑波山大御堂です。明治の神仏分離により衰退してしまったため当時のものはほとんど残っていません。今では多くの参拝者が訪れる筑波神社の横でこじんまりとたたずんでいます。寺院巡りをしていると廃仏毀釈の影響を感じることが多いのですが水戸藩のお膝元である筑波山は特にひどかったようでご本尊が残っているたのが不思議なくらいです。

納経所(筑波山大御堂)
納経は鮮やかな本堂の左側にある納経所でお願いしました。

筆塚(筑波山大御堂)
境内も狭く昔のものはほとんどありませんが色々と新しい試みがあるようです。筆塚やガン諸病を封じる祈願石がありました。納経所の隣の新しいお堂は平成22年に建立された大師堂です。

大木(筑波山大御堂)
江戸時代以前の遺構は現在の筑波神社のほうに残っているため、坂東三十三観音札所でなければこの大御堂へは訪れる方はほとんどいないのではないのでしょうか。今回の大御堂参拝で昔から残っていたと思われたのは駐車場の隅に生えていた大木くらいでした。

過去の参拝履歴
第1番〜第4番札所(杉本寺、岩殿寺、安養院、長谷寺)
第5番勝福寺
第6番長谷寺
第7番光明寺
第8番星谷寺
第9番慈光寺
第10番正法寺
第11番安楽寺
第12番慈恩寺
第13番浅草寺
第14番弘明寺
第15番長谷寺
第16番水沢寺
第17番満願寺
第18番中禅寺
第19番大谷寺
第20番西明寺
第21番日輪寺
第22番佐竹寺
第23番観世音寺
第24番雨引観音楽法寺

坂東三十三観音 第24番 雨引観音楽法寺

本堂と多宝塔(楽法寺)
坂東三十三観音第24番札所は楽法寺というお寺の名称より雨引観音として知られており、茨城県内の札所では一番有名なお寺のようです。雨引山というのは弘仁12年の大旱魃の際に嵯峨天皇が写経を楽法寺に納めた結果、雨が降ったため嵯峨天皇から勅命により賜った山号であるそうです。

山道入口(楽法寺)
駐車場に車を停めて参道の階段を登ります。小ぶりな山門には仁王はいませんでした。ちなみに山の上の方にも駐車場がありそちらのほうが本堂に近くて便利ですが、山上の駐車場を利用するとこの山門を通ることができません。

山門(楽法寺)
駐車場から参道の長い階段を登っていくと立派な山門があり仁王はこちらにおりました。網等はありませんが木の枠が太く拝みにくい仁王様でした。天井裏の龍と天女の絵も古いものでしょうが見応えがあるものでした。ちなみに、このあたりの夜は物騒なのか「境内は閉門後警備犬による警備を行っており夜間新入はお断り」との立看板がありました。

東照山王権現(楽法寺)
境内に入ると大勢の参拝者で賑わっていますが、右側を向くと人気のない神社がありました。お寺の境内に神社があり珍しくて近寄ってみると。家康死後1625年に東照大権現として建立されたものですが、老朽化が激くなった1727年に山王大権現と合祀されたものだそうで、極彩色の華やかな社殿でした。

本堂(楽法寺)
神社が気になって先に向かってしまいましたが、最初に目につくのは本堂と多宝塔です。どちらも県史低の文化財となっており、本堂内での参拝も可能なようです。本堂への上がり口にある阿弥陀如来とその他仏像群が古びた良い雰囲気でしたが、なにも説明がありませんでした。無造作に置かれていたので見た目ほど歴史のあるものではないのかもしれません。

地蔵(楽法寺)
楽法寺は水子供養も盛んなようで、裏山にはたくさんのお地蔵さんがありました。

観音(楽法寺)
山道を登ると頂上に観音像がありました。もともとは弁天池の場所にあったものですが、庭園造成のためここに移転されました。観光地としても有名なお寺で多くの参拝者がいましたが、本堂近辺以外は人も少なくのんびりとお参りすることができました。

過去の参拝履歴
第1番〜第4番札所(杉本寺、岩殿寺、安養院、長谷寺)
第5番勝福寺
第6番長谷寺
第7番光明寺
第8番星谷寺
第9番慈光寺
第10番正法寺
第11番安楽寺
第12番慈恩寺
第13番浅草寺
第14番弘明寺
第15番長谷寺
第16番水沢寺
第17番満願寺
第18番中禅寺
第19番大谷寺
第20番西明寺
第21番日輪寺
第22番佐竹寺
第23番観世音寺

坂東三十三観音 第23番 観世音寺

入口(観世音寺)
坂東三十三観音第23番札所の佐白観世音寺は茨城県笠間市にある普門宗のお寺。お寺に近づくと予想以上の人と車の数。ちょうどつつじの時期でありつつじ祭りが開催されていたのでした。佐白山観世音寺の境内にもつつじが植えられており、入口にある銀色の看板から参道の脇につつじの花がたくさん咲いていました。

自動車遭難精霊供養塔(観世音寺)
少し登りごたえのある階段を登りきると境内左側に「自動車遭難精霊供養塔」がありました。自動車専用の供養塔は他であまり見かけたことがありません。車で参拝している私も巡礼の安全を祈願し手を合わせてきました。

本堂(観世音寺)
境内からつつじ公園へ行く道があるようで本堂前は参拝の方以外にもつつじ祭りの方が多くいて賑わっていました。本堂左側には「本堂客殿再建事務所」と書かれた看板が掲げられていました。今の建物は仮の建物のようです。

本堂内(観世音寺)
納経は本堂内であるため本堂の中にも気軽に入れます。入って右側のお土産売り場でお茶を頂きながら納経をお願いします。女性的な話し方のご住職が納経帳に記帳後に十句観音経を唱えてくださいます。他の札所と異なる対応でありがたい気持ちになれました。今回は坂東三十三観音めぐりということで笠間市で有名な笠間稲荷とつつじ祭りは立ち寄らずに次の札所に向かいます。

過去の参拝履歴
第1番〜第4番札所(杉本寺、岩殿寺、安養院、長谷寺)
第5番勝福寺
第6番長谷寺
第7番光明寺
第8番星谷寺
第9番慈光寺
第10番正法寺
第11番安楽寺
第12番慈恩寺
第13番浅草寺
第14番弘明寺
第15番長谷寺
第16番水沢寺
第17番満願寺
第18番中禅寺
第19番大谷寺
第20番西明寺
第21番日輪寺
第22番佐竹寺

坂東三十三観音 第22番 佐竹寺

本堂(佐竹寺)
坂東三十三観音第22番札所の佐竹寺は真言宗豊山派のお寺です。茨城県常陸太田市から県道51号線を南西に進むと大きな山門が見えてきて巡礼気分が高まってきます。佐竹寺は江戸時代までは坂東三十三観音札所として栄えていたようですが、明治の廃仏毀釈以降昭和24年まで無住であったために荒廃してしまったとのこと。境内に入り本堂に向かうと国指定重要文化財であるにもかかわらず古い建物であるというだけでなくなにやら寂れた雰囲気が感じられます。

山門(佐竹寺)
歴史を感じられる山門ですが昭和15年に再建されたもの。中に安置されている仁王像は江戸時代の作とのことで色は剥がれ落ちてしまっていますが迫力のある表情で見応えがあります。鳥除けの金網もないので仁王好きの方は十分堪能することができます。

千社札(佐竹寺)
本堂の中には入れませんが、扉の隙間から中を覗いてみると薄暗い中にお前立ちと思われる観音様をみることができました。それにしても千社札の数に圧倒されます。

納経所(佐竹寺)
納経は山門を入って右側にある納経所で常駐?しているおばあさんにお願いします。耳が遠いのでたまに会話がすれちがってしまいますが、色々とお話を伺うことができました。佐竹寺は国指定の文化財となっているが檀家が少ないので修繕に必要なお金がない。そのため、直したいところはたくさんあるが修繕ができないのだそうです。檀家が少なく他に観光もない場所にある寺院は坂東三十三観音札所といえども維持していくのは大変だということを実感しました。

過去の参拝履歴
第1番〜第4番札所(杉本寺、岩殿寺、安養院、長谷寺)
第5番勝福寺
第6番長谷寺
第7番光明寺
第8番星谷寺
第9番慈光寺
第10番正法寺
第11番安楽寺
第12番慈恩寺
第13番浅草寺
第14番弘明寺
第15番長谷寺
第16番水沢寺
第17番満願寺
第18番中禅寺
第19番大谷寺
第20番西明寺
第21番日輪寺