千葉県の長生郡の山中にある笠森寺。通称笠森観音と呼ばれていますが、笠森寺という天台宗のお寺です。ちなみに本堂は国道沿いにありますが、特に案内もないため、ほとんどの方は本堂には行かず駐車場から観音堂に向かってしまいます。今回も駐車場から参道の階段を登り観音堂に向かいます。
階段を登りきると三本杉の看板があり、根元がつながった大きな杉の木が生えていました。生えはじめた時に分岐したものでしょうか。
表参道と女人坂の合流地点にある「子授楠」です。根元梯子を上り穴を通り抜けると子授けのご利益があるそうです。穴のむこうには石造りの観音様がいました。
松尾芭蕉も笠森観音に来たことがあるようで、観音堂で詠まれた句が石碑になっています。
参道の坂を登りったところにある門は仁王門ではなく二天門でした。
二天門の中の風神です。
こちらは雷神。少しバランスが悪いですが迫力があります。
二天門の中には風神雷神の他に閻魔大王と奪衣婆、賓頭盧尊者像もありました。
屋根が重そうな手水舎です。龍の口から流れ出るタイプで、水はお堂の前にある宝生谷から200m揚水しているもの。。
ちなみに裏手のほうに仁王門もあります。こちらは新しめで仁王像も迫力がなくいまいちです。目立つ場所にあるわけでないのでわざわざ見にくる人も少ないようです。
国指定重要文化財となっている四方懸造りの観音堂です。このような懸造は京都の清水寺本堂のように前面が懸造となっているのが多く、坂東三十三観音第十七番札所である満願寺の奥の院も前面および側面が懸造となっていました。笠森観音の観音堂のように四方が懸造になっているのは珍しく全国で唯一ここだけのものです。
十一面観世音菩薩のご本尊は秘仏となっており、ご開帳の時期以外は直接拝観することはできません。ただしご本尊の手から「御縁の綱」と呼ばれる綱が伸びており、持参した布(ハンカチ等)を結ぶと観音様と御縁を結ぶことができるのだそうです。
長元元年(1028年)に建造された観音堂は昭和33年に全て解体され修理されました。そのとき観音堂を支えている61本の柱のうち1本のみ新しい柱に交換されたそうで、観音堂の後ろにまわると1本だけ他の柱と趣きの異なる柱がありました。下から見ていると安定感のない建物に見えますが今まで台風や地震等の災害の被害で致命的なダメージを受けたことはなく東日本大震災の後も問題なかったとのことでした。
過去の参拝履歴
第1番〜第4番札所(杉本寺、岩殿寺、安養院、長谷寺)
第5番勝福寺
第6番長谷寺
第7番光明寺
第8番星谷寺
第9番慈光寺
第10番正法寺
第11番安楽寺
第12番慈恩寺
第13番浅草寺
第14番弘明寺
第15番長谷寺
第16番水沢寺
第17番満願寺
第18番中禅寺
第19番大谷寺
第20番西明寺
第21番日輪寺
第22番佐竹寺
第23番観世音寺
第24番雨引観音楽法寺
第25番筑波山大御堂
第26番清瀧寺
第27番清瀧寺
第28番滑河山龍正院
第29番海上山千葉寺
第30番平野山高蔵寺
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