2012年1月2日月曜日

長柄横穴群 〜日本最大の横穴墓〜

長柄横穴群
山肌に見られる無数の穴、コンクリートで塞がれている穴や扉がついている穴があり一体何の穴なのか興味をひかれます。最近話題になっている穴の名所、長柄横穴群に行ってきました。

長柄横穴群(扉付き)
コンクリートで塗り固められた穴に扉。中が気になりますが、扉は鍵がかかっていて開きません。

長柄横穴群(コンクリート)
こちらの穴は扉もなく完全に塞がれています。なぜここまで厳重に封鎖されてしまったのか分かりませんが、コンクリートの色が山肌に目立つため穴があったことは一目瞭然。

長柄横穴群(国指定史跡立て杭)
この横穴群は約1300年前に造られた古墳で平成7年に国の指定文化財となりました。
以前は付近の農家の倉庫としてつかわれていた横穴達ですが発掘調査により歴史的価値が認められ保存整備されることとなりました。

長柄横穴群(百葉箱)
史跡の保存に湿度管理が重要なようで、百葉箱がいくつも点在していました。

長柄横穴群(窓付き穴)
扉付き穴には扉の一部がガラスになっていて中が見えるようになっているものがありました。中央にある把手の先にワイパーが付いていてガラスの汚れを取り除くことができます。
中になにがあるのか覗いてみましたが他の穴との違いは分かりませんでした。

長柄横穴群(第15号墓)
第13〜17号墓のある第3小支群のあたりは他の場所より整備が進んでいて親切に説明付きです。
この長柄横穴群は羨道と玄室の間に段差があり高壇式といわれています。最大のものは2.9mあり日本で最も高さのある横穴墓なのだそうです。
特に、第13号墓の玄室からは鳥や五重塔等の線刻画が発見されていますが、現在は扉付きになっていて一般公開はされていません。
同じ場所にある第15号墓は入口にある階段を上り玄室を見学することができます。

長柄横穴群(穴ふたつ)
扉のついている穴は文化財として重要なものが残っていた穴で保存が優先された穴なのでしょう。隣の無防備な穴の中に入ると棺座といわれる、遺体を安置した場所が残っていました。
重要な文化財の保存整備は必要なのでしょうがコンクリートで塞いでしまって扉もない穴の中はどうなっているのでしょうか?二度と見ることができないのではないかと心配です。

長柄横穴群(最大?)
これが日本最大といわれる横穴墓でしょうか?たしかに2.9mくらいありそうです。長柄横穴群の特徴である高壇式の形状もよく分かります。
穴の入口はコンクリートで塞がれていませんが、穴の手前に水が溜まっていて近寄ることはできませんでした。

長柄横穴群(徳増農村公園)
長柄横穴群は、まだ整備途中のようで案内看板もそろっていませんし、穴の保存整備も途中のようです。
古い史跡が残っている貴重な場所ですので、入口にある見学者への注意事項を読んで史跡を荒らさないようにしましょう。

長柄横穴群
入場料 無料
駐車場 4台(隣接する徳増農村公園)
トイレ なし

※2010年4月に「史跡長柄横穴群資料館」が完成し、トイレも併設されています。説明を希望する場合インターホンで申し込むと5分程度で案内の方がいらっしゃるようです。

0 件のコメント:

コメントを投稿